見せ方の基盤=医療
名前、色、医師の監修、語り口。お客様が最初に目にするものを、クリニックと再生医療にそろえる。
B2C | 自社ブランドの計画
再生医療から生まれた原料を、医療の信頼とともに届ける。
ブランドの顔は医療に置き、売上はB2C化粧品でつくります。
全体構成
はじめに、この事業をどう見せるか(趣旨)と、何と名乗るか(ブランド名)を決めます。事業・市場・商品・体制の話は、その後に続けます。
第1章 趣旨
この化粧品は、再生医療から分かれた事業です。だからブランドの顔は医療に置き、売上はB2C化粧品でつくります。
自社EC・楽天・Amazon・TikTok、そしてテレビ通販で売る。定期顧客とLINE CRMを育て、事業の本体にする。
濃度グレード制度で線を引き、他社ブランドへ供給する。
iPS細胞の技術、医師の監修、医療の信頼。ブランドの名前・色・語り口は、すべてこの基盤に合わせる。
名前、色、医師の監修、語り口。お客様が最初に目にするものを、クリニックと再生医療にそろえる。
売上と顧客基盤は化粧品でつくる。医療の信頼を、化粧品の価格と継続率に変える。
化粧品で育てた顧客とCRMを、そのままクリニック事業の入口にする。
化粧品会社の新商品ではなく、
再生医療の現場から生まれた化粧品として世に出す。
第1章 趣旨
化粧品は、言葉で言えることが限られます。だから「何から生まれたか」を、名前と見た目で伝えます。
iPS細胞、そして新しい褐色脂肪細胞。化粧品はその技術から分かれた事業です。ブランドの顔を本業にそろえる方が、話に無理がありません。
薬機法で、効能の表現は狭い範囲に限られます。言葉で言えない「本物であること」は、医療を連想させる名前と見た目で伝えます。
iPS由来の原料は安売りしません。高価格帯の商品に、医療の信頼が裏付けを与えます。
「iPS」という表記には、過去の他社事例から警戒する声が一部に残ります。一方で、iPS細胞の医療ニュースが増え、印象は良くなっています。クリニックと医師の顔で出ることが、いちばん確かな違いになります。
TikTokやモールで知っても、高額な商品を初めて買う決め手は、医師の監修・PR・動画です。売り場の後段で、クリニックの信頼が効きます。
3〜5年で、広告も接客もネット上の販売もAIが担うようになります(第5章)。そのとき差が残るのは、医師の診療とエビデンス、そして特許で守られた原料です。
クリニックを基盤に置くことは、
3〜5年後の強さを先に取ることでもある。
第2章 ブランド名
4案とも名前に「iPS」を入れ、見た瞬間に何から生まれた化粧品かが分かるようにしました。そのうえで、再生医療から生まれたことが伝わる名前にそろえています。
第2章 ブランド名
親ブランドは iPS Dr. を第一案とし、世界に出るときは地名を添えた iPS Dr. Ginza を使います。Clinical iPS は別案です。美容の親しみやすさは、商品ラインの名前で補います。
| 候補 | 医療の連想 | 覚えやすさ | 高価格との相性 | 他社との違い | 表示の扱いやすさ | 海外展開 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| iPS Dr.第一案 | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ドクターズコスメとして定着した形 | ◎ |
| iPS Dr. Ginza世界向け | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | ○製造地と誤認させない表示が要る | ◎ |
| Clinical iPS別案 | ◎ | △ | ◎ | ◎ | △医療機関と紛れない表示の設計が要る | ○ |
| iPS Bio | ○ | ○ | ○ | △ | ◎ | ○ |
医療の連想が強く、それでいて「ドクターズコスメ」という化粧品で定着した形に収まる。医療機関と誤認されにくく、海外でもそのまま読める。
連想の強さは4案で最も強い。「臨床」を意味する Clinical は、クリニック事業(第2段階)とも言葉がつながる。ただし、化粧品の販売名として使う場合の表示ルールを先に固める必要がある。
評価は、NMT株式会社 × 株式会社エフの見立てです。最終の決定は、商標の調査と薬機法上の確認を終えてから行います。
第2章 ブランド名
iPS Dr. Ginza。日本で生まれた技術、医療、日本を代表する街。3つを並べるだけで、何者かが世界に伝わる名前にします。
日本で生まれ、2012年にノーベル賞を受けた技術。
医師がつくり、医師が勧める。
日本の高級を世界に一語で伝える街。
「iPS」は世界の医療ニュースで通じる言葉です。訳さなくても、何から生まれた化粧品かが伝わります。
海外の高級化粧品は、生まれた都市の名を添えて出ることが多い。Ginza は、日本品質と高価格を一語で裏付けます。
「Dr.」に地名が付くと、実在する医療の拠点を思わせます。クリニックを基盤にした見せ方と、そのままつながります。
国内の商品名は iPS Dr. を基本にし、旗艦の商品、海外、免税・越境ECでは iPS Dr. Ginza を名乗ります。海外向けには「Ginza, Tokyo」と添えて、日本発であることをさらに明確にします。
地名は単独では商標登録が難しいため、「iPS Dr.」との組み合わせで出願できるかを確かめます。製造は北海道の工場のため、Ginza を製造地と誤認させない表示にします。
第2章 ブランド名
白は化粧品の清潔さと医師の白衣。赤は医療、ピンクは女性への共感。4つのどの名前にも共通する設計です。この提案書も、同じ配色で組んでいます。
化粧品の清潔さ、医師の白衣、クリニックの空間。
白の代わりに地に使う案。やわらかさを足したいときに。
医療の連想。面積は小さく、要所だけに使う。
女性がいちばん好む色。ピンクリボンのような共感。
赤十字の標章(白地に赤い十字)は、法律で使用が制限されています。医療の連想は色だけで取り、十字の形は使いません。
化粧品の区分には、「IPS」を含む先行の使用例があります。特許庁の商標データベース(J-PlatPat)での調査と弁理士の判断を経て、「Dr.」「Clinical」「Ginza」などと組み合わせた名前で出願できるかを確かめます。
販売名と広告で、医薬品や医療機関と誤認させないこと。「ドクター(Dr.)」「クリニカル(Clinical)」を名乗るときの表示と、医師監修の書き方を先に決めます。表記は iPS細胞と同じ「iPS」にそろえます。
クリニック側の発信は、医療法の広告規制を受けます。化粧品の広告とクリニックの情報発信は、窓口と文言を分けて設計します。
第3章 オーダーメイド
ご自身の細胞からつくる、その人のためだけのスキンケア。素材・診察・製造と継続の3つがそろわないと、この一本はつくれません。3つを一つの流れにできることが、この事業ならではの強みです。
ご自身の細胞からiPS細胞をつくり、その培養上清液を素材にする。アイロムグループの技術と施設で、一人ずつつくる。
医師が肌を診て、配合を一緒に決める。細胞のもとになる採取も、医療機関だからできる。経過を見て、次の配合を調整する。
受付からお渡しまでの進行、お届け、LINEでの経過の確認、2本目以降の継続までを、一本の流れで回す。
素材から配合、使い心地、香りまで、医師と相談しながら決めていくスキンケアです。
| 比較軸 | 一般的なパーソナライズコスメ | 完全オーダーメイドの先行例 | 本提案 |
|---|---|---|---|
| 素材 | メーカーが持つ既存の原料 | ご自身のiPS細胞の培養上清液 | ご自身のiPS細胞の培養上清液 |
| 相談する相手 | オンライン診断・アプリ | 美容の専門家によるカウンセリング | 医師(クリニック) |
| 期間・価格 | すぐ届く・手ごろ | 受注から最長12か月・超高価格帯 | 数か月〜1年(目安)。価格は協議で決める |
| 続け方 | 単発が中心 | 単発が中心 | 細胞を保管し、2本目以降は短い期間でつくる。再診とLINEで配合を見直す |
| その先 | ─ | ─ | 保管した細胞を、将来のクリニック事業(iPS細胞サービス)につなげる |
先行例の期間は、2024年7月に公開された情報によるもの(受注からお渡しまで最長12か月の目安)。本提案の期間は目安です。
第3章 オーダーメイド
クリニックでの診察から始まり、細胞の保管と2本目以降の継続までを、一つの流れとして設計します。
医師が肌の状態と希望を伺い、素材のつくり方・期間・細胞の扱いを説明して、同意をいただく。
クリニックで、iPS細胞のもとになる細胞を採取する。
アイロムグループの施設でiPS細胞をつくり、培養して、培養上清液を得る。
医師とのカウンセリングで決めた、配合・使い心地・香りに仕上げる。
品質を確認したうえでお届けする。使い始めてからの経過は、再診とLINEで伺う。
作製したiPS細胞を、ご本人の同意のもとで保管する。2本目以降は、保管した細胞からつくる。
iPS細胞を保管しておけば、2本目以降は細胞をつくり直さずに、培養から上清液を得られる。単発で終わらず、続けて使えるオーダーメイドにできる(工程と期間は要確認)。
化粧品から医療へ、
同じ細胞でつながる。
1mL×7包。B2Cの入口
定期購入。B2Cの本丸
既製品の頂点
世界に一つの一本
第2段階
オーダーメイドは、化粧品とクリニック事業をつなぐ橋になる。
第3章 オーダーメイド
まず既製品で顧客とデータの基盤をつくり、原料・医療・法律の条件がそろった段階で、提携クリニックから始めます。
提携クリニックとアイロムグループで、工程・同意の手続き・品質の基準を取り決める。既製品で顧客の基盤をつくる。
提携クリニックで受付を始める。人数を絞って、期間・品質・お客様の満足を確かめる。
受付を広げ、保管した細胞からの2本目以降を定期にする。iPS細胞サービスへつなぐ。
| 担い手 | オーダーメイドでの役割 |
|---|---|
| クリニック | 診察とカウンセリング、同意の取得、細胞の採取、経過の確認と配合の見直し |
| アイロムグループ/ICELLEAP | iPS細胞の作製・培養・保管、培養上清液の抽出、受託製造 |
| NMTグループ | 受付からお渡しまでの進行管理、お客様対応、届出と表示の準備、LINEでの経過の確認、データの管理 |
化粧品に細胞そのものは入れられないため、使うのは培養上清液。一人ずつの配合を、製造販売の届出と全成分の表示でどう扱うかを整理する。製造は許可を持つ工場で行い、診察室や店頭では混ぜない。効能の表現は化粧品の範囲にとどめる。
ヒト由来の原料として、原料の規格・検査・製造施設の基準を満たすこと。ご本人の細胞を扱う工程の管理方法を、アイロムグループと取り決める。
細胞の採取・作製・保管・廃棄についての同意の手続きを整える。細胞と診療の情報は個人情報として厳格に管理する。クリニックの発信は医療法の広告規制を受ける。
価格と、お渡しまでの期間、2本目以降の期間、アイロムグループの施設で受けられる人数、細胞の保管の条件を、初回の協議で確認する。
第5章 市場と手本
それは私たちの主張ではなく、世界が言っていること。McKinseyは2040年に向けて最も伸びる産業として、1位にEコマース、2位グループにAIを挙げている。
McKinsey Global Instituteは、技術の段階的変化・投資競争・巨大市場という条件を満たす18の産業を「次の競争アリーナ」として特定。18産業の合計売上は、2040年に世界GDPの10〜16%に達すると推計しています。
図:2040年までに成長と市場シェアの変化が見込まれる18産業(McKinsey Global Institute「The next big arenas of competition」の推計値をもとに作成)
2022年 → 2040年(年率7〜9%)
2位グループのAIソフトウェア&サービスを大きく引き離す
同レポートは、Eコマースの成長ドライバーとして「オンライン浸透率の上昇余地」「食品・日用品のEC化」「ソーシャルコマース」「物流イノベーション」を挙げています。ECの成長は、そのまま物流の成長です。
出典:McKinsey Global Institute「The next big arenas of competition」(2024年10月)、ネットショップ担当者フォーラム「ECは未来のスピード成長産業で断トツ1位」(2025年5月1日)。※レポートの基準年は2022年。
1位がEコマース、2位がAI。私たちのキーワード EC × AI は、世界が指した成長産業そのもの。
第5章 市場と手本
経済産業省の最新調査(2024年)では、BtoC-EC市場は前年比+5.1%で、10年で2.04倍に拡大。物販のEC化率は9.78%で、毎年着実に上昇しています。
| 年 | 倍率(2014年=1) |
|---|---|
| 2014 | 1.00 |
| 2015 | 1.08 |
| 2016 | 1.18 |
| 2017 | 1.29 |
| 2018 | 1.41 |
| 2019 | 1.52 |
| 2020 | 1.51 |
| 2021 | 1.62 |
| 2022 | 1.77 |
| 2023 | 1.94 |
| 2024 | 2.04 |
| 年 | % |
|---|---|
| 2014 | 4.37 |
| 2015 | 4.75 |
| 2016 | 5.43 |
| 2017 | 5.79 |
| 2018 | 6.22 |
| 2019 | 6.76 |
| 2020 | 8.08 |
| 2021 | 8.78 |
| 2022 | 9.13 |
| 2023 | 9.38 |
| 2024 | 9.78 |
2014年→2024年。2024年は前年比+5.1%
世界の小売EC比率20.5%の半分以下=伸びしろ
世界の小売ECも、2025年から2028年で約1.3倍へ
出典:経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日)、eMarketer「Worldwide Retail Ecommerce Forecast」(2025年5月)、経済産業省報告書引用のExpert Market Research越境EC推計(2024〜2034年)。
日本のECは、まだ1割。これから伸びる市場に、自社ブランドを置く。
第5章 市場と手本
Aiロボティクス(東証グロース 247A)は、2021年10月に生ビタミンC美容液「ユンス」を発売。ECとAIで売り、2026年3月期の売上は3期前の約8倍。IRが示すのは、毎期ほぼ2倍で成長する再現可能な型です。
| 決算期 | 倍率(2023年3月期=1) | 前期比 |
|---|---|---|
| 2023年3月期 | 1.0 | ─ |
| 2024年3月期 | 2.0 | 1.96倍 |
| 2025年3月期 | 3.9 | 2.01倍 |
| 2026年3月期 | 8.2 | 2.07倍 |
| 2027年3月期(会社予想) | 15.6〜16.7 | 1.91〜2.04倍 |
生VC美白美容液。1本の美容液で積み上げた
2026年3月末 174,920名。3年で3.2倍
少人数のまま、売上を3期で約8倍に
売上の柱はいまも1本の美容液。先に勝ちSKUと定期基盤を作り、その上に商品を増やした。
出典:Aiロボティクス株式会社 決算説明資料・有価証券報告書(2026年3月期)、同社IR。
第5章 市場と手本
広告、コンテンツ、接客、ネット上の販売はAIが担い、誰でも同じ水準でできるようになる。差がつく場所が「売り方」から「売るもの」へ移る。
売る場所と、判断の速さで差がつく。私たちが揃えてきた型。
EC × AI は、どの会社にとっても前提になる。差は「AIがつくれないもの」── 原料、現場、医療に残る。
| 領域 | AIが担い、誰でも同じ水準になる | それでも残る強さ |
|---|---|---|
| 広告・クリエイティブ | 生成・配信・最適化はAI。制作費とCPAの差が消える。 | 語る中身。特許で守られた唯一無二の原料と、その物語。 |
| 接客・CRM | 一人ひとりへの応答と提案を、AIが24時間行う。 | 自社の顧客データ。ひとつのIDに集まり、AIに学習させる材料が自分たちのものになる。 |
| ネット上の販売 | AIエージェントが検索し、比較し、選んで買う。 | 比較されても代替が出ない商品。供給元がひとつの原料。 |
| 情報・信頼 | レビューも説明もAIが要約し、言葉の差は消える。 | 医師の診療とエビデンス。免許と法律で守られた医療の領域。 |
| 現場 | AIは物をつくれず、届けられず、施術もできない。 | 物と人が動く場所。工場(芦別)・物流センター(八潮)・クリニック。 |
iPSを基盤とした化粧品 × クリニックは、この5つの「残る強さ」をすべて持つ。
売り方が平らになるほど、この差は大きくなる。
第5章 市場と手本
ユンスの5年を、商品設計・価格・販路・認知・ポートフォリオの順に分解する。
1mL個包装・開封後30秒。機能が語れる体験になった。
商品が変わっても獲得オファーを作り直さない。
ローンチ初日から、認知と売上を同時に作る。
CPA改善ではなく、棚を取れる「知名度」へ投資。
美容家電・ヘアケアへ拡張し、主力比率を65.6%→44.4%へ。
全商品がOEM製造のファブレス。原料と処方の独自性は、構造的に外部依存にある。
売り方は手本にできる。
原料では負けない。
第5章 市場と手本
ユンスとの違いは2つ。手本にするからこそ、構造上の違いを正確に把握する。
| 比較軸 | ユンス(Aiロボティクス) | 本企画(NMTグループ) |
|---|---|---|
| 原料 | OEM各社から調達 独自性は外部依存 | 特許で守られたiPS褐色脂肪細胞上清液 |
| 製造 | ファブレス 都度OEMを選定 | ICELLEAP芦別工場 OEMレシピ2,000件超 |
| 物流・CS | 外注 | 自社物流(八潮・倉庫250坪)+自社CS |
| システム | 自社開発AI「SELL」 | 自社WMS+ERP+受注CRM |
| 薬事・運用 | 社内 | テレビ通販13年の薬事実務+楽天1番店の運用力 |
| 営業利益率 | 13.0%(2026/3期) | 目標18% |
特許は2039年8月まで。供給元が1つなら、後発は同じ物語を買えない。
物流・CS・薬事を既存資産で回す。目標18%は、その差から逆算する。
第6章 商品と売り方
売上・認知・信頼の役割を分け、LINEマーケティングを中核に、1つの顧客IDでつなぐ。
ショート動画とLIVE。使い方と原料の物語をコンテンツ化。
KPI:視聴→LP遷移率/LIVE時GMV
楽天・Amazon・Qoo10でトライアル。レビューと受賞で信頼を買う。
KPI:レビュー件数/カテゴリ順位
定期=LTVの本丸。LINEで継続・再購入、GRADE 10へ引き上げる。解約予兆に先回り。
KPI:LINE友だち数/定期転換率/GRADE 10転換率
ショップチャンネル・QVC。ブランドの信用を、最も広い層へ。
KPI:放送回あたり売上/新規顧客数
TikTokで認知、モールで購入、LINEで継続、公式で定期化、テレビ通販で広げる。CRMをLINEに集約し、CPAとLTVを改善する。